外資系広告業界の求人

外資系広告業界の求人

ここでは、外資系広告業界への転職をお考えの方に向けて、外資広告業界の特徴やメリット・デメリット・代表的な職種、企業などについてご紹介していきます。興味をお持ちの方はぜひ参考にしてください。

外資系広告業界の転職市場動向

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広告業界の転職市場動向は景況感に大きく左右されるのが特徴的ですが、2009年のリーマンショック以降、広告代理店はどこもナショナルクライアントの広告費削減により厳しい業績低迷が続き、採用も抑制されていました。

しかし、2012年後半から、本格的な景気回復の動きを受けて広告業界も徐々に採用活動を積極姿勢に転換しつつあります。

特に、昨今では日系大手企業のグローバル進出などが相次いでいる関係でグローバルに広告ネットワークを持つ外資系広告代理店に対するニーズは高まっており、電通など大手広告代理店による外資系広告代理店の買収も活発化しています。

今後、マーケティングコミュニケーションがよりグローバル化する中で、広告業界における外資系広告代理店の存在感は更に増していくことが予想され、案件増加に伴う人員強化も予想されます。

外資系広告業界への転職をお考えの方は、これからが転職のチャンスだと言えるでしょう。

また、最近の広告業界ではよりオンラインに強い人材が求められる傾向が強くオンラインマーケティングやネット広告専業代理店出身者に対する採用ニーズなども高くなっています。

外資系広告業界のプレイヤー

外資系広告業界のプレイヤーは、日本の広告代理店とは少し異なり、主に下記のように分類することができます。

  • Brand Agency(ブランドエージェンシー)
  • Creative Agency(クリエイティブエージェンシー)
  • Media Agency(メディアエージェンシー)
  • BTL Agency(BTLエージェンシー)

ブランドエージェンシーがクリエイティブエージェンシーを兼務するケースがほとんどで、メディアエージェンシーではメディアのプランニングやバイイング、BTLエージェンシーではイベントやSPなど、より購買に近いチャネルのプランニングを行います。

外資広告業界の特徴

外資系広告業界の主な特徴としては、下記が挙げられます。

  • 一業種一社制
  • コミッションビジネスではなくフィービジネス
  • 外資系クライアント比率が非常に高い

一業種一社制

外資系広告代理店の特徴として最もよく挙げられるのは「一業種一社制」というシステムです。

「一業種一社制」とはその名の通り、一つの代理店が同時に2つ以上の同業種で競合にあたる会社の広告を担当しないというルールで、海外の広告代理店のほとんどはこの形式をとっています。

一業種一社制の場合、広告主は必然的に優れた広告代理店に担当してほしいと思いますので、一度掴んだ優秀な代理店は手放さずに長期間契約を結ぼうと考えます。

そのため、広告主と広告代理店は長期的なリレーションシップを築くことができ、広告代理店側としても長期的な戦略に基づいてブランドを育て上げることができます。

日本の広告業界においてはこの一業種一社制というルールが存在しておらず、電通や博報堂など大手の広告代理店がほとんどの広告を独占しているため、業界内での競争も起こらず、結果として日本の広告業界がグローバル展開できるほどの競争力を持てないと批判の対象になることもあります。

コミッションビジネスではなくフィービジネス

上記のように、外資系広告代理店の場合は単発のプロジェクトではなく担当する広告主と長期的にリレーションシップを築いていくことが多いので、ビジネススタイルとしても、日系の広告代理店のようにコミッションビジネス(全体の広告予算のうち数%を手数料としてもらう)形式ではなく、フィービジネス(プロジェクト単位のコストを算出してフィーとして請求する)形式をとっている点が特徴的です。

フィービジネスとすることで広告主に対して広告の予算規模に関わらず一定の成果物クオリティを担保することが可能となり、より長期的なリレーションシップが構築できるのです。

外資系クライアント比率が非常に高い

上記で説明した通り、「一業種一社制」という競争システムがないことで大手広告代理店による独占状態が続いてきた日本の広告業界は、結果としてグローバル規模で展開できるような代理店を輩出することができませんでした。

そのため、電通や博報堂など大手日系代理店は外資系広告代理店と提携して合弁企業を設立したり買収したりすることで、グループ全体として外資系の広告主を取り込んでいきつつ、これから急激な成長が予想される日系グローバル企業の海外案件も自社グループ内で手掛けていこうとしています。

しかしながら、現状では、外資系の広告主は日本市場における広告展開については既に本国で契約している外資系代理店を利用することも多く、結果として外資系代理店の外資系クライアント比率は非常に高くなっています。

代理店によっては案件の9割が外資系クライアントというケースもあり、これが、外資系広告業界に転職する場合はビジネスレベルの英語力が求められる理由でもあります。

外資系広告業界の魅力

外資系広告業界で働く主な魅力としては、下記が挙げられます。

  • 外資系広告代理店ならではのクリエイティブが学べる
  • 外資系クライアントがメインなので英語を活かせる
  • 年俸は日系代理店と比較しても高め

外資系広告代理店ならではのクリエイティブが学べる

外資系広告代理店のクリエイティブは、一連のマーケティングコミュニケーションからコピーに至るまで、創造性だけではなく強い論理性・戦略性が求められることもあり、外資ならではのクリエイティブスキルが学べるという点に魅力を感じて転職を考える方も多くいます。

外資系クライアントがメインなので英語を活かせる

また、外資系の広告代理店は外資系クライアント比率が高く、社内に外国人スタッフがいる代理店も多いので、クライアントとのやり取りやドキュメンテーション、社内会議などで英語を日常的に使用するケースが多く、英語力を活かして仕事ができる点も魅力です。

もちろん、スタッフ全員に英語が求められるわけではありませんが、外資系広告代理店においてはビジネスレベルの英語力があると何かと重宝されます。語学力を強みに転職したい方にとってもおすすめです。

年俸は日系代理店と比較しても高め

外資系広告代理店は年俸制が基本で、年俸額は日系代理店と比較すると総じて高めです。
しかし、実力主義が徹底されているため、成果次第で給与は下がりますし、場合によっては解雇されることもあるということだけは認識しておく必要があります。

外資系広告業界のデメリット

次に、外資系広告業界で働くことのデメリットについてもご紹介していきます。ぜひ良い面だけではなく悪い面もしっかりと理解した上で転職するかどうかを検討しましょう。

  • 実力主義が徹底された人事システム。契約社員採用が多い
  • 一業種一社制というスタイルが合わない人も
  • 思い通りのクリエイティブに携われないことも

実力主義が徹底された人事システム。契約社員採用が多い

外資系広告代理店の多くでは実力主義が徹底されており、成果と評価次第では給与が下がる、解雇されるといったケースも珍しくありません。

外資系の中でも比較的歴史が長い大手の代理店であれば年功序列に近いシステムの代理店もありますが、完全に年功序列型システムとなっている日系の大手広告代理店と比較すると、人事システムに大きな違いがあります。

また、エントリー時点ではどんなに優秀な人材でも契約社員からしか採用しない代理店や制作会社も多く、最初の1年間で期待された成果を出せなかった場合、そのまま契約を更新されないケースもあります。

一業種一社制というスタイルが合わない人も

また、外資系代理店ならではの「一業種一社制」というシステムは、一つのブランドと長く携わり、育て上げていくことができる分、色々な業界・業種の様々なキャンペーンには関わりづらい、という点もあります。この点に不満を感じて転職を検討される方もいます。

思い通りのクリエイティブに携われないことも

そして、外資系代理店のクライアントは外資グローバル企業も多く、グローバルで展開しているプロモーションを日本に落とすだけ、といった案件も存在しています。こうした案件だとクリエイティビティを発揮することが難しく、やりがいを感じづらいといったケースもあるようです。

代表的な職種

外資系広告業界における代表的な職種としては、下記が挙げられます。

営業・プランナー系

営業/AE(アカウント・エグゼクティブ)/アカウントプランナー/アカウントプロデューサー/マーケティングプランナー/ストラテジック・プランナー/メディアププランナー など

クリエイティブ系

クリエイティブディレクター/アートディレクター/コピーライター/グラフィックデザイナー/クリエイティブプロデューサー/CMプロデューサー/PM(プロダクションマネージャー) など

Web・デジタル系

Webプロデューサー/Webディレクター/Webデザイナー/Webライター/Flashデベロッパー/コーダー など

管理部門系

人事/総務/経理/財務/法務/経営企画 など

代表的な企業

ここでは、日本に進出している外資系の広告代理店をご紹介します。

WPP Group(WPPグループ)

  • オグルヴィ・アンド・メイザー・ジャパン
  • JWT(ジェイ・ウォルター・トンプソン)
  • GroupM Japan(グループエム・ジャパン)
  • Wunderman
  • 電通ワンダーマン(電通グループとの合弁)
  • GREY group(グレイ・ワールドワイド)
  • ランドーアソシエイツ

Omnicom Group(オムニコムグループ)

  • I&S BBDO(アイアンドエスビービーディーオー)
  • DDB Japan(ディーディービージャパン)
  • Interbrand (インターブランド)
  • TBWA\HAKUHODO(ティービーダブリューエー\ハクホウドウ)(博報堂DYホールディングスとの合弁)

Interpublic Group(インターパブリックグループ)

  • マッキャンエリクソン
  • オクタゴン・ワールドワイド
  • Futurebrand (フューチャーブランド)

Publicis Groupe(パブリシス/ピュブリシス グループ)

  • ビーコン・コミュニケーションズ(電通グループとの合弁)
  • パブリシス

Havas Surenes(アヴァス)

  • Euro RSCG(ユーロアールエスシージー)

その他

  • FCB(エフシービー)
  • ファロン
  • BBH(ビービーエイチ)
  • Wieden+Kennedy Tokyo(ワイデンアンドケネディトウキョウ)
  • UltraSuperNew(ウルトラスーパーニュー)

広告業界は今後も外資系・日系関わらず合弁会社の設立やM&Aなどが起こる可能性があり、より業界地図が複雑化していくことが予想されます。

こんな方におすすめ

下記にあてはまる方は、外資系広告業界で働くのがおすすめです。

  • グローバルなブランドに携わりたい
  • 特定のブランドに長く深く携わりたい
  • 語学力を活かして働きたい

外資系広告代理店のクライアントはグローバルにブランド展開している外資系企業や日系グローバル企業が中心ですので、そうしたグローバルブランド案件に携わりたいという方にとっては非常に魅力的な環境だと言えます。

また、単発のキャンペーンやプロジェクトを数多くこなすというよりも、特定のブランドに長く深く携わっていきたいという方も向いています。

そして、語学力に強みがある方は、外資系広告代理店に転職することで非常に多くのチャンスを得ることができますので、おすすめです。

外資系広告代理店への転職を成功させるポイント

外資系広告業界への転職を成功させる上で意識しておきたい主なポイントは下記となります。

  • 非公開求人の割合が高い
  • 欠員のタイミングを逃さない
  • 面接対策はしっかりと実施する

外資系広告代理店の場合、大手でも従業員は数百名程度で、中堅だと数十名~100名以下の規模の企業が多く、基本的に少数精鋭スタイルとなっています。

また、大々的に採用活動をすることは少なく、基本的には広告業界に強いエージェンシーを活用して非公開求人形式で募集するのが主流です。

求人募集のタイミングとして多いのが、大型クライアントの受注に伴い、受注したクライアントと同業種のクリエイティブ・プランニングの経験がある人材をそのプロジェクト専用に採用するケースや、欠員補充のための採用です。

外資系広告代理店の中には、経営・人事レベルで特定社員のレイオフが決まっており、その社員の後釜を探したいのだが、求人活動を社内でオープンにするわけにはいかないので非公開求人としてエージェントに依頼する、というケースもあります。

そのため、外資系広告代理店への転職を成功させるためには、こうしたスポット増員や欠員のニーズを逃さないことがもっとも重要です。

そして、面接対策もしっかりとする必要があります。クリエイティブ系職種であればポートフォリオなどはもちろんですし、外資系広告代理店の中には非常に個性的な面接をする企業もありますし、中には社員全員と合わせるといった企業などもあります。

このように企業によって選考内容やスタイルが大きく異なるため、個別企業の対策をしっかりとすればするほど、合格率は高くなります。

外資系広告業界に強い転職エージェント

外資系広告業界への転職に成功するためには、非公開求人にアプローチするために転職エージェントに登録し、最新の求人情報をいつでも受け取れる体制を整えておくのが一番です。
外資系広告業界に強い転職エージェントしては、下記が挙げられます。

また、外資系に限らず、マスコミ・広告業界に特化している下記の転職エージェントもおすすめです。

マスメディアンは広告業界の中で非常に知名度が高いエージェントであり、外資系広告代理店とも非常に強いパイプを持っていますので、ぜひ登録しておくと良いでしょう。

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