外資系アパレル業界の求人

外資系アパレル業界の求人

ここでは、外資系アパレル業界への転職をお考えの方に向けて、外資アパレル業界の特徴やメリット・デメリット・代表的な職種、企業などについてご紹介していきます。興味をお持ちの方はぜひ参考にしてください。

外資系アパレル業界の転職市場動向

apparel

日本国内のアパレル市場は既に成長産業から成熟市場へと移り変わりつつあり、市場規模は2000年の11兆円から2012年には9兆円へと縮小しています。

このようにアパレル業界の市場環境が大きく変化する中で、外資系アパレル業界の動向は従来からハイエンド層向けラグジュアリーブランドと、広くマスマーケットを狙うファストファッションの台頭に二極化してきています。

日本国内のアパレル業界の市場規模は縮小傾向にありますが、衣類の生産枚数自体は増加が続いています。この背景としては、ユニクロを初めとしたファストファッションマーケットが市場シェアの40%を握るまでに成長したことが挙げられます。

外資系アパレル企業も日本のファストファッション市場に相次いで進出しており、スウェーデンのH&Mやアメリカのフォーエバー21などが急速に店舗数を拡大して売上を伸ばしてり、今後も価格競争が激化していくと考えられます。

一方で、従来からブランド志向の若い女性を中心に圧倒的な支持を得てきた外資ラグジュアリーブランドは、市場維持・拡大に向けてブランド戦略の再構築、豊富な消費余力があるシニア層の取り込みなどが課題となっています。

いずれにせよ、既に成熟市場となっているアパレル業界においては、販売職やマーケティング職などを問わず、高いコスト意識と売上意識を持った人材、独自の感性とセンスで新たな消費を生み出せる人材、緻密なマーケティング戦略・ブランド戦略の企画・立案、エグゼキューションができる人材に対するニーズが高まっています。

外資アパレル業界の特徴

外資系アパレル業界の主な特徴としては、下記が挙げられます。

  • ブランド戦略が非常に重要視される
  • 日本市場は引き続き重要なマーケット
  • 欧州系ブランドと米国系ブランドでは社風も異なる

ブランド戦略が非常に重要視される

外資系アパレル企業は、自社ブランドに対する意識が日系アパレル企業よりも非常に高く、ブランド戦略がマーケティング・PR・プロダクトはもちろん、出店戦略や採用戦略にまで大きく影響しています。

出店エリアや出店形態(路面店・百貨店など)、プロモーションサイクル、ショップスタッフの教育に至るまで、全ては自社のブランドメッセージを消費者に正確に伝えるための手段として計算され尽くされており、ブランド戦略やマーケティング戦略は消費財メーカーの中でも特に高いレベルを要望されます。

日本市場は引き続き重要なマーケット

市場規模は縮小しつつあるものの、世界全体で見れば日本のアパレル市場は安定的な売上を期待できる重要なマーケットであることには変わりません。欧州系の外資系アパレルブランドの中には、本国よりもアメリカや日本市場の売上比率のほうが高いブランドが数多く存在しています。

そのため、外資系アパレル企業の中には、日本支社のマネジャーがグローバルカンファレンスでも強い発言権を持っている会社も存在しています。但し、重要市場と位置付けられているからこそ本国からも厳しい要求とマネジメント、成果へのコミットメントが求められるケースも多く、その分プレッシャーもあると言えるでしょう。

欧州系ブランドと米国系ブランドでは社風も異なる

また、外資系アパレル企業の中でも、欧州系のブランドと米国系ブランドでは社風も少し異なる傾向があります。

いずれも売上・コストに対する意識は非常に高いという点では共通しているのですが、欧州系ブランドの中には、ヨーロッパらしいワークスタイルで残業もあまりせずに、スタッフも時間をかけてじっくりと教育していくという企業が多くあります。

そして米国系ブランドでは、とにかく売上が重要視され、厳しい成果主義的なマネジメントでハードワークを要求され、成果が出なければ解雇されるという企業もあります。

外資系アパレル業界で働く以上、数値に基づいたマネジメントはショップスタッフ、MD、マーケティングなど職種を問わず徹底されますが、ワークスタイルや社風は会社によって様々に異なりますので、自分にフィットする企業を見つけることが重要です。

外資系アパレル業界の魅力

外資系アパレル業界で働く主な魅力としては、下記が挙げられます。

  • 外資系ブランドの優れたマーケティング戦略が学べる
  • 他業界へのキャリアアップも可能
  • 日系アパレル企業と比較すれば給与は高め

外資系ブランドの優れたマーケティング戦略が学べる

外資系アパレル企業のブランド戦略・マーケティング戦略は非常に優れており、マーケティング、広報・PR、プロモーション、プロダクト、MDなど、どのような職種で携わっていたとしても、日系アパレル企業では決して学ぶことができない、グローバルで愛されるブランドの作り方を学ぶことができます。

他業界へのキャリアアップも可能

外資系アパレルブランドで勤務経験があれば、その経験がキャリアの「箔」となり、異業界への転職時も大きなアピールポイントとなります。

ショップスタッフ・店長など販売関連職種であれば、同業界はもちろんコスメや家具など一般消費財業界へも幅広く道は開けますし、売上実績を活かして外資系ホテルなどのサービス業界やメーカーの営業などへ転身される方なども多くいます。

そして、マーケティング、PR、広報などを経験された方であれば、同業界からの引き合いも非常に強いですが、FMCG業界であれば様々な業種から声がかかるでしょう。

アパレル業界はもともと他業界と比較して売上に対する意識やコスト意識が非常に高く、加えて現在の成熟した日本市場においてはより付加価値の高い発想や優れたマーケティング戦略が求められるようになってきています。

そして、外資系アパレルブランドは更にその中でもプロモーションサイクルが早く、ブランド戦略に基づいた一貫したマーケティングシナリオ設計が求められるので、非常に力がつくのです。

日系アパレル企業と比較すれば給与は高め

外資アパレル企業は日系アパレル企業と比較するとかなり給与は高めです。もともとアパレル業界は他業界と比較すると給与面ではそれほど恵まれた業界とは言えませんが、外資系の場合は成果と実力次第でどんどんと昇給することが可能です。

ショップスタッフでもインセンティブで稼いでいる社員は多くいますし、マーケティングやPRなどの企画系職種の場合、アシスタントマネジャークラスで500~800万、マネジャークラスであれば800万~1,000万円レンジの求人も珍しくありません。

外資系アパレル業界のデメリット

次に、外資系アパレル業界で働くことのデメリットについてもご紹介していきます。ぜひ良い面だけではなく悪い面もしっかりと理解した上で転職するかどうかを検討しましょう。

  • 雇用の流動性が高く、安定性は低い
  • 売上マネジメントが厳しく、疲弊することも
  • 華やかなイメージと、現実とのギャップ

雇用の流動性が高く、安定性は低い

外資系アパレル企業は日系アパレル企業とは違い、雇用の流動性はかなり高くなっています。ショップスタッフや店長クラスの人員は入れ替わりも激しく、欠員による異動なども頻繁に起こります。また、マーケティング・企画関連職でも、成果を出すことができなければ短期間で解雇となってしまうこともあります。

そして、日本市場の景気動向や、出店戦略のミス、競合との価格競争など様々な要因で店舗の閉店やブランドの撤退をすることも頻繁にあります。

外資系アパレルブランドは進出には非常に慎重な姿勢を見せる一方で、撤退の意思決定は早い傾向があり、自身の業績とは関係ないところで転職を余儀なくされる可能性もあります。

売上マネジメントが厳しく、疲弊することも

外資系アパレル業界から転職する方のほとんどは、「厳しい売上マネジメントについていけない」「成果重視の社風が合わない」といった点を理由に挙げます。

本国からの要求に基づいてマネジメントクラスからマーケティングスタッフ、ショップスタッフまで全員に厳しい売上目標が課されることが多く、ひたすら売上を追い続ける仕事の仕方に疲弊をしてしまう方も多いようです。

華やかなイメージと、現実とのギャップ

外資系アパレルブランド・ラグジュアリーブランドともなれば非常に華やかなイメージがあり、一般消費財として馴染みも深いので、就職先・転職先としても非常に人気があります。しかし、実際にはもっとも離職率が高い業界の一つでもあります。

特に異業界からの転職をお考えの方は、イメージ先行で考えるのではなく、実際の仕事内容やマネジメントスタイル、本国との関係性、ワークスタイルなどを慎重に検討した上で入社するかどうかを判断することをおすすめします。

代表的な職種

外資系アパレル業界における代表的な職種としては、下記が挙げられます。

ショップスタッフ系

ショップスタッフ/店長候補/店長/SV/エリアマネジャー/トレーナー など

オフィススタッフ系

マーケティング/VMD/販促/プロモーション/PR・プレス/ブランド/プロダクト/MD/バイヤー/企画・編集/EC担当/生産管理/在庫管理/品質管理/ロジスティクス など

管理部門系

人事/総務/経理/財務/法務/経営企画/情報システム など

代表的な企業

ここでは、日本に進出している代表的な外資系アパレル企業をご紹介します。

H&M(エイチ・アンド・エム へネス・アンド・マウリッツ・ジャパン)/グッチ(グッチグループジャパン)/トゥモローランド/ザラ・ジャパン/ラルフローレン/LVJグループ ルイ・ヴィトン ジャパン カンパニー/LVJグループ フェンディ ジャパン カンパニー/アニエスベー/バーニーズ ジャパン/サマンサタバサジャパンリミテッド/ジョルジオ アルマーニ ジャパン/ギャップジャパン/L’OCCITANE(ロクシタンジャポン) など

上記で挙げた外資系アパレル企業はほんの一握りで、日本には数多くの外資系アパレルブランドが進出しており、求人も多数あります。非公開求人のケースも多いので、ぜひ転職エージェントを活用して希望するブランドへの転職を実現しましょう。

こんな方におすすめ

下記にあてはまる方は、外資系アパレル業界で働くのがおすすめです。

  • 数字・成果を出すことに自信がある
  • マーケティング・ブランド戦略を学びたい

外資系アパレル企業はショップスタッフ系、オフィススタッフ系を問わず、売上数値・コストに対する本国からの厳しいマネジメントがありますが、成果次第では給与アップやスピード昇進も可能です。数字・結果を出すことに自信がある方にとっては非常にエキサイティングでやりがいがある職場となるでしょう。

そして、常にブランド戦略を最重要視しつつ、プロモーションサイクルが短くスピーディーな展開が求められる外資アパレル業界は、ブランド戦略やマーケティング戦略を学びたい方にとっても大変おすすめです。

外資系アパレル企業への転職を成功させるポイント

外資系アパレル企業への転職を成功させる上で意識しておきたい主なポイントは下記となります。

  • スペシャリティが求められる
  • ブランドロイヤリティとビジネス感覚のどちらを求める企業か

外資系アパレル企業は、ラグジュアリーブランド、ファストファッションを問わず、各職種における高い専門性が求められるケースが多く、基本的には同業界の経験者が強く歓迎される傾向にあります。

異業界から転職をする場合、ショップスタッフ系であれば販売スキルや売上管理、マネジメントスキルなど目標達成力が高い人材であることを強くアピールする必要がありますし、オフィススタッフ系であれば、以前に担当していたプロダクトや業種と志望先ブランドとの関連性を、ターゲットや価格帯、マーケティングスタイル、プロモーション手法など様々な軸からアピールする必要があるでしょう。

そして、外資系アパレル企業には、大きく分けると採用において「自社ブランドに対するロイヤリティを強く求める」スタンスの企業と、「ファンはお断り。ビジネスとしてブランドを捉えられる人を求める」スタンスの企業の2タイプが存在しています。

応募先企業がどちらのタイプの企業なのかによって、キャリアシートや面接でアピールする内容も変わってきますので、こうした採用時の重視ポイントについては転職エージェントなどを活用しながら事前に情報収集しておくことをおすすめします。

外資系アパレル業界に強い転職エージェント

外資系アパレル業界の多くは、主に非公開求人形式で転職エージェントを活用して採用活動を展開しています。また、マネジメントクラスの求人は欠員ニーズなどがほとんどなので、常に最新の求人情報を取得できる体制にしておく必要があるでしょう。

また、アパレル・ファッション業界に特化した転職エージェントもおすすめです。

クリーデンスは総合人材サービス大手、インテリジェンスグループのアパレル・ファッション業界専門転職エージェントで、外資系アパレル・ラグジュアリーブランドの非公開求人も数多く保有しています。外資系アパレルへの転職をお考えの方はぜひ登録しておくことをおすすめします。

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