外資系医薬品業界の求人

外資系医薬品業界の求人

ここでは、外資系医薬品メーカーへの転職をお考えの方に向けて、外資系医薬品メーカーの特徴やメリット・デメリット・代表的な職種、企業などについてご紹介していきます。興味をお持ちの方はぜひ参考にしてください。

外資系医薬品メーカーの転職市場動向

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2000年以降、2010年までの10年間でグローバルの医薬品市場規模は約2,4倍にまで成長しました。先進諸国の高齢化に伴う医療ニーズの増大と細分化、新興国市場の拡大、各社による積極的な新薬開発競争などを背景に医薬品市場は成長を続けています。

日本国内の医薬品市場も高齢化に伴い安定成長を続けてはいるものの、グローバルシェアでみてみると2010年には10年前の3分の2まで落ち込んでおり、人口減や度重なる薬価引き下げなどを理由に市場成長が抑制フェーズに入ってきていることが分かります。

こうした環境下において、日本では日系大手製薬会社による業界再編が激化しており、生き残りをかけたM&Aなどが頻繁に起こっています。特に国内市場における外資系企業の台頭とジェネリック医薬品市場の拡大が業界構造を大きく変化させており、日系製薬会社も積極的な海外進出や外資系企業との提携・買収などを進めています。

日本市場における外資系医薬品メーカーの動向としては、グローバルに展開しているメガファーマが豊富な資金力を背景とした圧倒的な新薬開発力を武器にどんどんとシェアを伸ばしています。

また、医薬品メーカーの現場では接待の自主規制の厳格化によりMRの働き方や営業・販売体制に変化が出てきているほか、利益率の確保に向けて各社とも業務の分業化・アウトソーシングを進めるなど、組織体制、組織構造の変革を進めている企業が多く、それに伴う求人も増えています。

外資系医薬品メーカーではMRの採用ニーズが引き続き高いほか、臨床開発の分野ではリードモニター・スタディリーダー・プロジェクトマネジャー・臨床開発リーダーなどマネジメントクラスの求人ニーズが高く、メディカルアフェアーズ部門におけるメディカルインフォメーション、MSL(メディカルサイエンスリエゾン)の求人ニーズも高い状況が続いています。

各社ともに日本市場のシェア拡大に向けて営業・販売体制の強化、研究開発の強化の双方を両軸で進めているため、業界経験者で専門性をアピールできる方であれば、様々なキャリアアップのチャンスが広がっていると言えます。

外資系医薬品メーカーの特徴

外資系医薬品メーカーの主な特徴としては、下記が挙げられます。

  • 豊富な資金力があり、新薬開発力が高い
  • 成果を重視する社風

日本に進出している外資系医薬品メーカーはグローバル市場でシェアを獲得しているメガファーマが中心で、豊富な資金力を武器に高い新薬開発力を持っています。

例えば、2008年度のグローバルにおける医薬品売上上位100品目を国籍別に見てみると、アメリカが49品目、イギリスが16品目に対して日本は12品目となっており、スイス、フランス、ドイツなどが続く形となっており、欧米勢の新薬開発力は日本を大きく上回っていることが分かります。

また、外資系医薬品メーカーは現在開発中の新薬品目数でも日本勢を圧倒しており、今後も続々と新薬の販売が見込まれています。

そして、外資系医薬品メーカーはより成果重視で合理的な営業体制を展開していることも特徴的です。製薬業界の営業というとドクターに対する接待営業のイメージが強いかと思いますが、こうした営業スタイルはもともと日系の大手医薬品メーカーが得意とするスタイルでした。

しかし、現在では接待自主規制の厳格化によりかつてのような営業スタイルが取りづらくなり、ドクターとのリレーションだけではなく、医薬品そのものの品質やMRの商品説明力、提案力などがより重要になってきています。

こうした環境下において、そもそも商品力が高く合理的な営業スタイルを好む外資系医薬品メーカーは更に強みを発揮しており、確実に自社製品の販売網を拡大しています。

外資系医薬品メーカーの魅力

外資系医薬品メーカーで働く主な魅力としては、下記が挙げられます。

  • 新薬開発力の高さがやりがいにつながる
  • 成果次第で高い報酬を得られる
  • 様々なキャリアアップが可能

新薬開発力の高さがやりがいにつながる

外資系医薬品メーカーは日系医薬品メーカーと比較すると圧倒的な新薬開発力の高さを誇っており、開発中の新薬品目数も非常に多くなっています。

MRにとっては、新薬の登場により営業活動がしやすくなることはもちろん、新たな医薬品を市場に普及させていくことは大きなやりがいにもつながります。また、研究・開発職の方にとっても豊富な資金力をバックに新薬開発プロジェクトに取り組めることが非常に大きいなやりがいとなるでしょう。

成果次第で高い報酬を得られる

また、外資系医薬品メーカーの場合、成果次第で非常に高い報酬を得られる点も魅力です。

外資のMR職であれば20代で800~1,000万円前後を稼いでいるケースは決して珍しくありませんし、研究・開発職などでもマネジメントポジションであれば30~40代で1,000~1,500万円程度の年収を期待できます。

様々なキャリアアップが可能

そして、目まぐるしく業界再編と構造変化が進んでいる製薬業界では、業界の動向変化に応じて常に新しいキャリア・採用ニーズが生まれています。

例えば最近であれば臨床開発部門におけるマネジメントクラスの人員強化を図っている企業も多いですし、人気が非常に高いメディカルアフェアーズ部門へのキャリアアップが目指せる求人なども増えてきています。

もちろん、医薬品業界から医療機器メーカー、CRO・SMOなどへの転職もできますし、専門スキルを活かして外資系異業界・異業種企業へ転職する事例なども豊富にあります。

将来的に医薬品業界で更なるキャリアアップを目指していきたい方や、異業界への転職も視野に入れたいという方にとっても外資系医薬品メーカーへの転職はおすすめです。

外資系医薬品メーカーのデメリット

次に、外資系医薬品メーカーで働くことのデメリットについてもご紹介していきます。ぜひ良い面だけではなく悪い面もしっかりと理解した上で転職するかどうかを検討しましょう。

  • 長期的な安定収入を考えると日系製薬会社のほうが良いことも

外資系医薬品メーカーは成果次第で多くの報酬を得ることができる反面、日系企業と比較するとハードワークでプレッシャーもあり、成果が出せなければ給料も下がってしまいます。

そのため、20代の時期に多く稼いで30代ではマネジメントポジションに就けるような方にとってはおすすめですが、そうでない方にとっては日系医薬品メーカーにいたほうが長期的な面では収入に恵まれるといったことも起こり得ます。

日系医薬品メーカーの多くは他業界の大手企業として比較しても非常に平均年収が高くなっています。

20代では外資系のほうが稼げるかもしれませんが、30代、40代ともなれば年功序列で安定的に給与が上がっていき、年収1,000万ラインが見えてくる日系医薬品メーカーの良さが実感できるはずです。

1つの会社で安定収入を得ながら長く働いていきたいと言う方にとっては日系医薬品メーカーのほうが向いていると言えます。

代表的な職種

外資系医薬品メーカーにおける代表的な職種としては、下記が挙げられます。

臨床開発/臨床薬理/薬事/創薬研究/統計/データ解析/プロジェクトマネジャー/品質保証/MR/マーケティング・コミュニケーション/販売促進/市販後調査/ファーマコビジランス/メディカルライティング/メディカルインフォメーション/学術サポート/メディカルアドバイザー など

外資系医薬品メーカーには様々な職種がありますが、いずれも業界経験と専門知識を持ったスペシャリストを求めるニーズがほとんどです。

時期によっては営業経験者の業界未経験MR採用を展開する企業もありますが、最近ではMR職も経験者採用が中心で、経験者でも特定領域への専門性や大学病院・基幹病院への営業経験などが求められるケースもあります。

また、最近ではメディカルアフェアーズ部門においてオンコロジー・免疫・HIV・中枢神経などの非常に難易度が高い疾病領域や市場ニーズが高い糖尿病領域などにおける専門性が高いスペシャリストのニーズが高まっており、今後もこの傾向は続いていくと考えられます。

代表的な企業

ここでは、日本に進出している代表的な外資系医薬品メーカーをご紹介します。

ファイザー/万有製薬(メルク)/グラクソ・スミスクライン/ノバルティスファーマ/バイエル薬品/アストラゼネカ/サノフィ/日本ベーリンガーインゲルハイム/中外製薬(ロシュ)/ヤンセンファーマ/日本イーライリリー/アボットジャパン など

製薬業界はM&Aなどによる業界再編が頻繁に起こっており、今後も企業名やグループ、外資・内資がどんどんと変わっていく可能性もありますので、業界動向は常にチェックしておくようにしましょう。

こんな方におすすめ

下記にあてはまる方は、外資系医薬品メーカーで働くのがおすすめです。

  • 医療業界でキャリアアップしていきたい
  • 高年収を稼ぎたい

外資系医薬品メーカーへ転職する方々の多くは年収アップを転職の目的の一つに挙げています。成果を出し続ける自信がある方にとっては高年収が期待できる魅力的な職場だと言えるでしょう。

また、外資系医薬品メーカーで勤務経験があれば、同業界・同業種へのスライド転職はもちろん、同職であれば異業界の外資系企業への転職可能性も拓けてきます。

業界内での転職も頻繁にあり、MR職であれば過去の成果と実績、研究・開発職であれば専門性と経験があればいつでも引く手あまたの状態となっている業界ですので、常にキャリアアップのチャンスがあると言えます。

外資系医薬品メーカーへの転職を成功させるポイント

外資系医薬品メーカーへの転職を成功させる上で意識しておきたい主なポイントは下記となります。

  • MR職は随時採用が多い
  • 臨床開発などスペシャリストはスポットニーズが多い

外資系医薬品メーカーの場合、MR職は随時採用をしているケースが多いため、興味がる方は常にアンテナを貼っておく必要があります。

また、臨床開発などスペシャリスト関連職種はスポットでニーズが発生しますが、採用難易度が高くどの企業も求人募集期間が長期に渡る傾向にあるため、過去の業務領域と専門性がマッチすれば、比較的転職のチャンスは多いと言えるでしょう。

外資系医薬品メーカーへの転職をお考えの方は、どのような職種であれ常に最新の求人情報が手元に入ってくる体制を整えておくことが一番重要です。多くの場合は転職エージェントを通じて非公開求人という形で採用活動を展開しているため、外資系企業に強い転職エージェントを積極的に活用しましょう。

外資系医薬品メーカーに強い転職エージェント

外資系医薬品メーカーに強い転職エージェントとしては、下記の3社が挙げられます。

いずれの企業もグローバルに展開している転職エージェントで、外資系企業との強いパイプを持っています。大手のメガファーマはもちろん、特定領域においてトップシェアを誇るスペシャリティファーマの求人まで幅広い求人を網羅しており、製薬業界専門のキャリアアドバイザーも在籍していますので、専門性が高いキャリアアドバイス、面接対策を受けることも可能です。

ぜひ転職エージェントを徹底的に活用して憧れの外資系医薬品メーカーの内定を勝ち取りましょう。

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