外資系企業で働くデメリット

外資系企業で働くデメリット

ここでは、はじめて外資系企業への転職をお考えの方向けに、外資系企業で働くことのデメリットについてご紹介したいと思います。

外資系企業と聞くとついつい高給で華やかなイメージを想像してしまいますが、実際には良いところもあれば悪いところもあります。

ここでは、実際に外資系企業で働いた経験がある方々の中から良く聞くことが多い、外資系企業の代表的なデメリットについてご紹介していきます。

外資系企業で働くデメリットとしては、下記のようなポイントが挙げられます。

  • 雇用のリスクが高い
  • 人材の入れ替わりが激しい
  • 現地採用の場合、出世ができないことも
  • 現地採用の場合、グローバルへのキャリアパスがないことも
  • 上司の意見が絶対で、従わないと出世はできない
  • 長時間労働が必要になることも
  • ほとんど英語を使う機会がない
  • 福利厚生がない・少ない
  • ドライな人間関係で馴染みづらい

上記のように、外資系企業には外資ならではのデメリットも数多く存在しています。ここでは、それぞれの項目について詳しく説明していきます。

雇用リスクが高い

外資系企業で働く方々にとっての一番の不安は、雇用に対する安定性が低いという点です。外資系企業の場合は、下記のような様々なケースで雇用契約が解消されるリスクがあります。

  1. 期待されている成果が出せない
  2. 日本市場から撤退する
  3. 業績悪化によるリストラ

外資系企業の場合は、日本ほど解雇制限なども厳しくありませんので、レイオフは日常的に行われています。

上記のうち、1つ目をリスクと感じる方は、そもそも外資系企業には向かないでしょう。外資系企業においては実力主義・成果主義が当たり前であり、「Up or Out」という言葉にも代表されるように、結果が出ない以上はいつレイオフされてもおかしくありません。

また、成果が出せずにレイオフされるのであればまだしも、自身の頑張りや業績とは無関係の理由で解雇されるケースもよくあります。

具体的には、日本市場からの撤退や、業績悪化による支社の人員整理などです。

2009年のリーマンショックが起こった際には、多くの外資系企業が業績悪化を理由に日本支店の社員を解雇しました。昨日まで年収数千万円プレーヤーだった社員が、次の日には無職になる、ということが実際に起きたのです。

外資系企業で働く場合、こうしたリスクに対する備えは常に用意しておく必要があります。実際に外資系企業で働く方々の中には、たとえ高給をもらっていたとしても、それを浪費せずに万が一の際に備えて貯蓄に回している方も多いようです。

人材の入れ替わりが激しい

レイオフにも通じますが、人材の流動性が高いのも外資系企業の特徴です。そのため、上司や部下が短期間で次々と入れ替わることも珍しくありません。特に問題なのは、上司が頻繁に変わるケースです。

外資系企業においては、自身を評価するのは直属のボスですから、ボスが変わるたびに方針が変わると、そのたびに新しいボスのやり方に合わせる必要があり、部下としてはかなりのストレスがかかります。

また、常に人材が出入りしているのでなかなか組織としてのナレッジが蓄積されないことに不満を感じることもあるようです。

現地採用の場合、出世ができないことも

外資系企業の日本法人に就職・転職する場合には、マネジメントポジションは本国から出向してきている社員で占められており、現地採用である日本人はいくら頑張っても出世ができないという話も良く聞きます。

日系企業が東南アジアなどの海外に進出する際に、現地法人のトップは現地採用ではなく日本人社員を派遣するケースが多いのと同じで、外資系企業からしてみれば日本支社や日本支店はあくまでブランチであり、日本で就職するということは現地採用枠で就職するということですので、そもそものキャリアパスが閉ざされているというケースもあるのです。

現地採用の場合、グローバルへのキャリアパスがないことも

上記に関連する話ですが、日本支社や日本支店など現地法人で採用される場合、企業によっては本国や海外拠点への異動やキャリアパスが全く用意されていないケースもあります。

日本の現地法人で雇用する社員はあくまで日本でビジネスを行うためのローカル社員であるという位置づけの場合、いくら成果を出しても本社から声がかかるといったようなことはない企業もあるのです。

上司の意見が絶対で、従わないと出世はできない

外資系企業の場合は、基本的に直属の上司が自身の評価者ですので、上司に嫌われてしまったら絶対に出世ができない、という話も良く聞きます。

自己主張が求められる外資系企業ではありますが、ボスの命令には絶対服従で決して反論したり刃向ったりせずに、ひたすら命令に沿って高いパフォーマンスを出すことだけに集中することが出世の早道だと言う方もいます。

長時間労働が必要になることも

外資系企業のほとんどは年俸制という給与体系をとっており、基本的に残業代などは出ません。残業代が出ないから残業はしない、という文化がある企業も多いのですが、一方で成果は求められる環境ですので、成果を出すためには長時間労働も厭わずエンドレスで働き続けなければいけない、という企業も存在しています。ヨーロッパ系の企業ではあまり見かけませんが、米系のコンサルティング会社や金融機関、IT企業などの場合、昼夜を問わず働き続ける激務な職場も多くあるようです。

ほとんど英語を使う機会がない

英語が活かせる仕事をしたいと考えて外資系企業への転職を考える方も多いのですが、実際には全ての外資系企業が英語を使う仕事を用意してくれるかというと、決してそんなことはありません。

外資系企業の日本法人で採用される場合、スタッフはほとんどが日本人、顧客は日本企業、通常業務は全て日本語、というケースは少なくありません。

管理部門や企画部門であれば本国とのやりとりを英語で行う機会も増えるでしょうが、営業職や販売職などの場合、一切英語を使わないこともあります。

外資系企業だから英語を使えると安易に考えるのではなく、実際の業務において英語はどれほど使用されているのか、しっかりと確認することが重要です。

福利厚生がない・少ない

外資系企業の場合、日系の大手企業と比較すると福利厚生面で劣ることもしばしばあります。

退職手当がない、家賃手当がない、などは当たり前ですので、待遇面を軸として転職先を探す場合は、見た目の年収の高さに惑わされることなく、福利厚生などもトータルで考えて慎重に比較検討し、判断する必要があるでしょう。

ドライな人間関係で馴染みづらい

外資系企業では、個人の主体性やプライバシーが非常に尊重されている反面、その裏返しとして個人主義的な傾向が強く、人間関係が非常にドライな職場もあります。

社員一人一人のデスクがブースで仕切られており、基本的に業務以外で会話を交わすことなく、黙々と仕事をこなすだけのような職場もありますので、特に職場の人間関係を重視して転職活動をする場合、応募先企業の社風や内情を事前に把握しておくことをおすすめします。

入社してから後悔しないように、事前の情報収集を。

上記のように、外資系企業には様々な魅力がある反面、多くのデメリットも存在しています。実際に、外資系企業に対する固定観念を持ったまま転職してしまい、入社後に大きなギャップを感じてすぐに退職するという方も数多くいるのが現状です。

短期間での転職は長期的なキャリアパスは転職可能性を考えてもマイナスに働いてしまいますので、そうした失敗をしないためにも、ぜひ事前の情報収集をしっかりと行うように心がけましょう。

外資系企業の情報収集については、外資系企業に強い転職エージェントを活用して、実際に企業の担当者や求職者と数多くの接点を持っているキャリアアドバイザーから情報を提供してもらうのが一番おすすめです。

外資系企業に強い転職エージェントとしては、下記の3社が挙げられます。

まずは上記3社に登録してみて情報収集をすると、企業毎の特徴や過去の入社者の生の声なども教えてもらえますので、ぜひ積極的に活用してみましょう。

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