外資系企業の求人情報を収集する
外資系企業についての理解を深めたら、次は外資系企業の求人情報を収集します。求人情報の収集方法としては、主に下記があります。
- 企業ホームページの採用情報を見る
- 求人サイトで探す
- 転職エージェントに登録する
それぞれについて詳しく説明していきます。
1、企業ホームページの採用情報を見る
外資系企業に転職する場合、希望する企業のホームページに掲載されている求人情報は、常にチェックするようにしましょう。
外資系企業の場合、日本の求人広告代理店や人材紹介会社(転職エージェント)とは取引をしていないケースもよくあります。
特に、採用や教育など、HRに関する権限を本国が握っている場合は、採用にかける予算自体も日本法人・支店では決められないため、結果として人材採用に費用がかけられず、やむなく自社ホームページのみで採用活動を展開している、という企業も数多く存在しているからです。
そのため、仮に求人サイトや転職エージェントを活用して転職活動をする場合であったとしても、外資系企業のホームページに掲載されている求人情報は欠かさずチェックすることをおすすめします。
2、求人サイトで探す
外資系企業の中でも大手企業の場合は、新卒採用も中途採用も求人サイトを活用して大々的に展開しているケースが見られます。そのため、求人サイトに会員登録をしておき、「外資系企業」などに絞り込んで新着求人情報をメールで配信してもらうように設定しておけば、常に漏れなく最新の求人情報を手にすることができます。
ぜひ会員登録しておきたい求人サイトとしては、下記の2つが挙げられます。
Daijob.comは、外資系企業・グローバル企業の求人に特化したマルチリンガル人材専門の転職サイトで、世界27ヶ国で展開されています。外資系企業の直接案件だけではなく紹介会社の非公開求人も横断検索・応募ができる上、履歴書を登録するだけで外資系企業の採用担当者やヘッドハンターから直接スカウトを受けることもできます。外資系企業へ転職する上ではまず登録しておきたいサイトです。
リクナビNEXTは、言わずと知れた日本最大級の転職求人サイトです。外資系企業の求人も豊富に掲載されており、こちらも転職する方であれば必ず登録しておきたいサイトです。
ビズリーチは、年収1,000万円以上のハイクラス・エグゼクティブクラスの求人を対象とした国内最大級のハイクラス求人サイトです。高年収ゾーンに特化しているため、必然的に外資系企業のマネジャー・ディレクタークラスの求人が非常に豊富に掲載されており、サイトに登録しているヘッドハンターから声がかかることも良くあります。
この2サイトはぜひとも登録しておきたいところです。
3、転職エージェントに登録する
外資系企業の求人情報を収集する上で欠かせないのは、転職エージェントに登録することです。外資系企業の中には、求人情報を公開せず、非公開求人という形で転職エージェントだけに求人情報を提供しているケースが非常に数多くあります。
外資系企業が非公開求人に限定して採用活動を実施する理由としては、主に下記が挙げられます。
- 自社の採用状況・欠員状況を他社(自社)に知られたくない
- HRスタッフが少なく、採用活動をアウトソーシングしたい
- 採用難易度が高いポジションを募集している
それぞれの理由について、補足しておきます。
自社の採用状況・欠員状況を他社(自社)に知られたくない
最も多い理由としては、自社の採用状況や欠員状況を他社に知られたくない、という理由です。採用情報は事業戦略や営業戦略に直結していますので、特にマネジャー・ディレクタークラスの求人になればなるほど、秘密裏にリクルーティング活動を行うのが通常です。
また、外資系企業では人材の流動が激しく、引き抜き競争も頻繁にあるため、急な欠員による人材募集というケースも数多くあります。そうした場合、採用情報の公開はそのまま欠員情報の公開と同義になってしまうケースも多いため、出来る限り非公開求人という形をとりたいというのが企業の本音なのです。
そして、これは蛇足ですが、表向きは「他社に知られたくない」と言っておきながら、実は「自社のスタッフに知られたくない」という理由で非公開求人とするケースも多いのが実情です。
外資系企業においてはレイオフ(解雇)が日常的に行われていますので、とある社員を解雇することが決まっている場合、その後任を募集しなければいけません。しかしその募集を公開求人として展開してしまうと、誰が解雇候補になっているのかが社員に分かってしまいます。そのため、現存社員のレイオフを前提とした後任スタッフの採用活動は、基本的に全て非公開求人として実施されるのが一般的なのです。
HRスタッフが少なく、採用活動をアウトソーシングしたい
外資系企業の中でも特に知名度が高い人気企業の場合、ブランド力や高待遇もあり、応募倍率は数十~数百倍になることも珍しくありません。
これだけ数多くの求職者からの応募が来ると、HR担当は書類選考や選考結果連絡だけでも膨大な手間がかかります。
しかしながら、外資系企業の多くでは、日本法人における管理部門のスタッフは最小限に抑えています。例えば、大手の外資系企業であったとしても採用に関わるHRスタッフはHRマネジャー、HRアシスタントマネジャー、HRアシスタントの3名しかいないと言ったようなケースは決して珍しくありません。
そのため、転職エージェントに初期段階での応募スクリーニングなど、採用業務の一部をアウトソーシングしていることが非常に多いのです。
採用難易度が高いポジションを募集している
外資系企業の求人を見ると、特にシニア・マネジャークラスの求人において、同業界における同職種の経験が5年以上、マネジメント経験3年以上、英語力上級、といったように非常に応募要件が狭い求人を良く見かけます。
こうしたターゲットが非常に狭い求人の場合、必然的に採用難易度は高く、なかなかフィットする候補者を見つけることはできません。
そのため、こうした求人は、掲載するだけで費用がかかってしまう求人サイトなどの媒体を活用して採用活動をするよりも、入社が決まるまでは採用費用がかからない転職エージェントを通じて採用活動をするのが一般的なのです。
常に即戦力を求めている外資系企業にとっては、求人サイトよりも転職エージェントのほうが使い勝手が良いケースが多く、結果として転職エージェントに登録しなければアプローチすることができない求人が数多く存在することになります。
大手の転職エージェントに登録するのがおすすめ
上記でご説明したように、外資系企業の求人情報を収集する際は、企業ホームページ、求人サイト、転職エージェントの全てをフルに活用して貪欲に情報収集するがことが重要です。
その中でも、求人情報を網羅するためには転職エージェントへの登録は必要不可欠ですが、どの転職エージェントに登録すればよいかが分からないという方もいるかもしれません。
おすすめなのは、外資系企業の求人に強い、業界大手の転職エージェントに登録することです。特におすすめできる企業としては、下記の3社が挙げられます。
いずれの企業もグローバルに拠点展開をしている転職エージェントですが、リクルートエージェント、JAC Recruitmentは日本の転職エージェント業界でシェア1位、3位を誇る大手のエージェントです。そして、アデコは日本におけるシェアはそこまで高くないものの、グローバルで見ると世界最大の人材サービス企業です。
外資系企業の中には数十社の転職エージェントを併用して採用活動を展開しているケースもゼロではありませんが、多くの場合、転職エージェントのマネジメントコストを少しでも下げるために、少数の転職エージェントに絞って自社の求人情報を提供しているケースが多いのです。
そのため、上記の大手3社しか保有していない外資系の求人情報は数多く存在しています。この3社に登録しておけば、外資系企業求人のほとんどは網羅できると考えてよいでしょう。
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