外資系企業の面接フロー
外資系企業の面接フローは、日系企業の面接フローとは様々な面で異なります。ここでは、外資系企業に特有の面接フローについて詳しくご紹介していきます。
面接の流れや最終的に採用がどのように決まるのかを理解しておくことで、面接一つ一つの位置づけがより理解できるようになり、面接対策でフォーカスするポイントもよりクリアになってきます。ぜひ参考にしてください。
採用意思決定は誰がするのか?
外資系企業の面接においては、採用に関する最終的な意思決定権限が下記のどちらになっているかによって、選考フローが大きく変わってきます。
- 現地が最終的な意志決定権限を持っている
- 本国が最終的な意思決定権限を持っている
ここでは、それぞれのケースについてご説明していきます。
1、現地が最終的な意志決定権限を持っている
日本支店ではなく、現地の日本法人として日本に拠点を置いている企業や、比較的規模が大きい外資系企業などの場合、日本法人が採用に関する最終的な意志決定権限を持っているケースが多い傾向にあります。
このタイプの場合、詳細な流れや面接回数などは企業によって様々ですが、一般的には下記のような選考フローが多い傾向にあります。
- 1次面接:HRマネジャー
- 2次面接:採用部門の部門長
- 内定
外資系企業の面接フローの特徴として挙げられるのは、採用の最終的な意志決定権限を、人事部ではなく現場の部門長、つまり、入社後に上司となる人物が握っているという点です。
日系企業の場合、選考フローの中で現場社員との面接を挟むものの、最終的な意志決定軒は人事部にある企業も数多いのですが、外資系企業の場合は、直接配属予定先のボスがジャッジを下すというのが一般的なスタイルです。
そのため、例えば従業員数が少ない日本法人の場合や、マネジャー・ディレクタークラスの場合は、役員や場合によっては現地法人のトップが採用の判断を下すこともあります。
これは、入社前に自分の将来の上司と顔を合わせることができるという点では、お互いにミスマッチがなくて安心できるというメリットがありますが、逆に言えば、上司となる人物との相性次第ではいくら能力があっても面接で落ちてしまう可能性もあるとも言えます。
2、本国が最終的な意思決定権限を持っている
日本では法人格を持たず、日本支店として展開している外資系企業では、採用に関する最終的な意志決定権限をブランチのトップではなく本国が握っているケースも多くなります。
この場合、一般的な面接の流れは下記のようになります。
- 1次面接:現場の部門長
- 2次面接:本国(ヘッドクウォーター)のディレクター
- 内定
まず、日本支店として小規模に進出している企業のケースだと、日本にHRスタッフを抱えていないケースも多くあります。その場合、1次面接からいきなり現場の社員が面接に出てくることになります。
この現場社員は日本人のケースもあれば外国人のケースもありますが、支店として展開しているということは、レポートラインは本国になっているということでもありますので、たとえ日本人の面接官だったとしても、インタビューは英語を中心に行われると考えてください。
そして、1次面接に通過すると、次は本国のディレクターとの面接となります。ケースによっては本国ではなくアジア・パシフィックエリアのヘッドクウォーターのディレクターとの面接というケースもあります。
この場合、面接はテレフォン・インタビュー(電話面接)のケースもあります。最近では、テレビ会議などを使用した面接形式などもあるようです。
そして、このように本国やヘッドクウォーターが採用の意志決定権限を持っている場合、面接の結果が出るまでにかなり時間がかかることも珍しくありません。
選考結果が出るまでの期間があまりに長いと、併願している他企業の面接スケジュールと合わずに苦渋の決断を迫られるケースもありますので、特に第一志望となる外資系企業がこのタイプの面接フローの場合、選考結果が出るまでに大体どの程度の期間がかかるのかを事前にある程度把握した上で、それに合わせる形で他企業の面接スケジュールを組んでいくことをおすすめします。
面接フローは事前に把握しておこう
上記で述べたように、外資系企業とは言っても、実際の面接フローはその企業の組織規模や本国との関係性、応募するポジションなど様々な条件により変わってきます。
大事なのは、面接は全部で何ステップあり、内定が出るまでにはどの程度の期間がかかるのかを事前にできる限り把握しておくことです。
面接フローを把握しておかないと、適切な対策ができないことはもちろんなのですが、それ以上に選考の最終フェーズになって難しい決断を迫られる可能性が高まります。
例えば、第一志望の企業の面接は今一次面接の結果待ちなのだが、第二志望の企業はもうすでに最終面接も終わり内定が出ていて、回答期限が区切られている、といったようなケースです。
この場合、第一志望の合格を信じて、既に内定が出ている第二志望の企業の内定を断るのか、それとも、第一志望は諦めて、安全に第二志望の内定を受託するのか、の二択を迫られることになります。
しかし、いざこうなってしまうと、第一志望の企業から内定をもらわない限りは、いずれの選択をしたとしても悔いが残ってしまいます。
このような状況に陥らないためには、企業毎の面接フローをしっかりと把握した上で、最終的な意志決定のタイミングを見計らないながら各社の面接スケジュールを調整していくことが重要なのです。
面接フローの把握は転職エージェントがおすすめ
外資系企業の面接フローを把握する上で便利なのは、転職エージェントです。転職エージェントは、各企業の面接フロー(面接回数、面接担当者の部署・役職など)についての情報を持っていることはもちろん、選考の結果までにどの程度の期間がかかるのかについても、過去の事例を基にして情報提供してくれます。
面接回数や担当者に関する情報などはインターネットの転職口コミサイトでも見つけることができるかもしれませんが、さすがに選考にどの程度の時間がかかるのかについてまでは、複数の候補者の面接をフォローしてきた転職エージェントにしか分かりません。
また、転職エージェントであれば面接の日程調整も依頼できるので、複数の企業の選考スケジュールを上手に合わせながら並行して日程調整を進めてもらうこともできますし、いざとなれば面接の結果を早く出すように企業側にプッシュしてもらうこともできます。
こうした点を考えるだけでも、転職エージェントに登録するメリットはあると言えるでしょう。外資系企業の転職に強い転職エージェントとしては、下記が挙げられます。
ぜひ転職エージェントを最大限に活用して志望する外資系企業の面接フローに関する情報を入手し、万全の態勢で面接に臨むことができるようにしておきましょう。
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