残業時間
外資系企業というと、休日は多く、残業はほとんどしない、というイメージをお持ちの方も多いかもしれませんが、実際のところはどうなのでしょうか?
ここでは、外資系企業の残業の実態について詳しくご紹介していきます。
「外資系企業は残業しない」は本当か?
当然ですが、外資系企業の全てを一括りにして残業時間の実態を説明することはほとんど不可能です。国柄によっても働き方に対する価値観は違いますし、業種によって労働時間も異なるからです。もちろん、同国の同業種企業だったとしても、実際の残業時間は異なります。
そこで、ここではあくまで傾向としての話をしたいと思います。
「時間」よりも「成果」
まず、外資系企業に一般的に共通することとして言えるのは、外資の場合、重要なのは「時間」よりも「成果」だということです。
長い時間働くことは決して評価の対象とはならず、むしろ企業によってはマイナスの評価になることすらあります。
大事なのは成果・パフォーマンスであり、当然ながら同じ成果を出すのであれば短い時間でその成果を出した人間が評価されるのです。
日系企業ではサービス残業も厭わず自社のために身を粉にして働くというワークスタイルが美徳とされるような雰囲気もありますが、外資系企業ではそのような雰囲気はありません。
「いかに生産性高く優れたアウトプットを出すか。」外資系企業では、常にここが問われます。
ヨーロッパ系企業とアメリカ系企業の違い
外資系企業全般に共通する考え方を理解した上で、次は国別の傾向を考えてみます。
外資系企業を国別に見てみると、アメリカ系企業よりはヨーロッパ系企業のほうが残業をしない傾向がより強いと言えます。
ヨーロッパの中でも特にフランス系企業などは労働時間が短い企業も非常に多いようです。
ヨーロッパ系の企業は有給の取得率も非常に高く、オン・オフの区別をしっかりつけて、短時間で効率的に仕事を済ませようとする意識が徹底しています。
もちろんアメリカ系企業も、短時間で高い成果を出すことが求められることは変わりないのですが、成果主義が徹底している分、成果を出して高い報酬をもらうためなら長時間労働も厭わずにハードワークする人達が数多くいるのも事実です。
残業せずにライフワークバランスを重視した働き方を望む方は、ヨーロッパ系の企業を中心に求人を探すのがよいかもしれません。
業種別に見る違い
業種別に見てみると、外資系企業とはいえども長時間労働、ハードワークが常態化している企業も数多くあります。
具体的には、外資系コンサルティングファームや外資系投資銀行などは、ハードワークで有名です。
コンサルティングファームの場合は、プロジェクト閑散期は長期の休みをとることもできますが、過酷なプロジェクトにアサインされると数ヶ月は毎日2~3時間しか眠れないといったこともあり、タフさも求められます。
また、投資銀行の場合、フロント部門にいる社員は世界中のマーケットを対象に取引をしていますので、仕事柄どうしても長時間労働となってしまいます。
逆に、外資系の消費財メーカーや航空会社などでは、基本的に残業はゼロという会社もよくあります。
どちらかというと金融・サービス・IT系の業種に該当する企業は比較的残業時間が長く、それ以外の業種は残業時間が短い傾向があります。
残業の実態は事前にしっかり把握しよう
特にワークライフバランスを重視した働き方を実現するために外資系企業への転職をお考えの方は、入社をする前に実際の残業実態についてしっかりと把握しておく必要があります。
しかし、実際の残業実態に関する情報はなかなか表には出回っていませんし、かといって面接の機会にそのようなことを聞くのも憚られるという方も多いのではないかと思います。
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